特定健康診査

1. 特定健康診査とは

主な目的はメタボリックシンドロームの該当者または予備軍にいる方を減らすための健診です。
メタボリックシンドローム(※)を放置すると生活習慣病に繋がり、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血などの危険な病気に進行するため、それらを事前に避けるために行われています。

※メタボリックシンドローム
内臓脂肪による肥満と、「脂質異常症」、「高血圧」、「糖尿病」といった生活習慣病を併せ持った状態のことを指します。


2. 対象者

国民健康保険に加入している40〜74歳の方(一部75歳の方も含まれます。)
袖ケ浦市では対象者の方に毎年5月下旬に特定健康診査受診券が送付されます。

注意:次の方は対象外です。

・同年度中に短期人間ドックの助成を受けた(受ける)方
・施設等に入所中の方
・6ヶ月以上入院の方
・妊産婦(妊娠中の方、出産後1年以内の方)

3. 費用

無料

4. 検査内容

そのほか、心電図、胸部Xp検査

診察

医師が対面で診察します。眼球結膜の貧血や心雑音の有無、呼吸異常、甲状腺腫大の有無について拝見します。

身体測定

BMIは肥満度を示す指標で、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で計算されます。BMIが25以上を肥満、18.5未満を低体重(痩せ)とします。腹囲はメタボリックシンドロームの指標のひとつです。

血圧

心臓から送り出された血液が血管に与える圧力を「血圧」といいます。高血圧が続くと血管が傷ついたり、心臓に負担がかかります。

血中脂質検査

中性脂肪が過剰に蓄積されると、動脈硬化が進行し、心臓病や脳卒中の原因となります。中性脂肪は食事の影響を受けやすいため、検査前日は飲酒を控え、検査当日は空腹状態で検査を受ける必要があります。HDLコレステロールは「善玉コレステロール」と呼ばれ、血管の余分なコレステロールを肝臓に運ぶ役割があります。そのためHDLコレステロールが低いと動脈硬化などのリスクが高まります。LDLコレステロールは「悪玉コレステロール」と呼ばれ、肝臓のコレステロールを全身に運ぶ役割を持ち、過剰になると動脈硬化のリスクとなります。

肝機能検査

ASTやALTなどを一般的に「肝酵素」と呼び、ASTは肝細胞だけでなく心筋、骨格筋など全身に含まれます。ALTは主に肝臓に多く含まれる酵素で、ASTとALTどちらがどれくらい高いかによって、肝臓だけでなく他の臓器の障害がないかも検討します。γGTPはアルコール摂取と関係が深く、そのほか胆石や胆道系の異常で上昇します。

血糖検査

血糖は食事や糖分を含んだ飲み物で影響を受けるので、検査当日はそういったものを摂取せず、空腹時の状態の「空腹時血糖」を検査します。HbA1c(ヘモグロビンA1c)は直近1〜2か月の血糖値の値を検査するものです。この2項目の検査結果によって糖尿病か判断します。

尿検査

糖尿病や腎臓病の早期発見のための検査になります。

5. 検査前日、当日の注意点

検査前に食事や糖分を含んだ水分などを摂取すると中性脂肪や血糖などの検査結果に影響が出ますので、検査前の飲食には注意してください。

午前に検査を受ける方

健診前日の22時までに食事を済ませて、当日は食事をとらずに来院ください。

午後に検査を受ける方

健診当日の軽い朝食を朝7時までに済ませて、昼食・間食・ジュース等は取らずに来院ください。最低でも食後4時間以上は間隔を空けてください。

※いずれも糖分を含まないお茶や水は摂取可能です。
※糖尿病で内服や注射などの治療を行っている方は医師に確認してください。

健診で一年に一回ご自身の健康状態を確認し、健康づくりに繋げていくことが重要です。ぜひ、この機会をお役立てください。

6. アフターフォロー

当院または他院で行なった場合でも健診で「D:要再検査」「E:要精密検査」「F:要治療」の結果になった場合は結果報告書と一緒にご受診ください。過去の病気や健康状態によって必要な追加検査や対応は変わってくるので、再度問診と診察をさせていただきます。いきなり薬を開始せず、まずは生活習慣指導で改善を期待できる場合もあるので一度ご相談させてください。

7. よくある質問

Q.予約日時の変更・キャンセルは可能ですか?
A.

可能です。診療時間内にご連絡ください。また予約なしでも受診可能ですが、予約の患者様優先になりますので予めご了承ください。

Q.健診当日に他の相談や定期で行っている診察も可能ですか?
A.

健診以外の診察やご相談も承ります。また高血圧や脂質異常症、糖尿病など元々定期で受診されている方も同日に対応可能です。しかし、体調不良時は健診結果に影響を及ぼす可能性もあるので、別日の対応になります。

Q.受診前に食事をしてしまった場合、検査は受けられませんか?
A.

血中脂質検査や血糖検査は空腹時が望ましいため、別日に変更になる場合があります。

Q.尿の検体はいつとればいいですか?
A.

ほとんどの方は院内で採取しておりますが、ご希望があれば検体パックをお渡ししますので、ご自宅で採取して同日に持ってきてください。

Q.女性ですが、生理中に健診は受けられますか?
A.

尿検査は生理中でない方が望ましいので、別日になります。