

花粉症
1. 花粉症とは
花粉症とは花粉が原因となって起こるアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎で、鼻汁、くしゃみ、目の痒みから始まり、鼻閉、結膜充血、咽頭違和感へと発展していき、勉強や仕事、睡眠などの日常生活に大きな支障を来たします。
2. 花粉が多くなる時期は
関東では春から夏にかけてスギ花粉、ハンノキ花粉、ヒノキ花粉などが多くなり、特にスギ花粉が2〜4月に多く飛散します。スギ花粉症は日本人の約4割の有病率であり、国民病のひとつとされています。
花粉は昼前後と夕方に多く飛散し、以下のような天気になると特に多くなります。
1 晴れて、気温が高い日
2 空気が乾燥して、風邪が強い日
3 雨上がりの翌日
花粉飛散情報は以下を参照ください。
3. 問診
当院ではまず症状をよく伺います。特に乳幼児では、花粉症(アレルギー性鼻炎)なのか風邪、副鼻腔炎なのか判別が難しいため、慎重にお話しを伺い、診察をさせていただきます。
4. 検査
アレルギーの症状であるか、いくつか検査方法はありますが、当院では鼻汁の検査を行い、アレルギー性かどうか評価します。また、血液検査が可能な年齢であればアレルゲン(アレルギー反応を引き起こす原因物質)特異的IgE抗体を測定して、アレルギーの有無と強さを推測します。
5. 予防
花粉を避ける
・顔にフィットするマスク、メガネの着用。
・花粉飛散の多い時間帯(昼前後、夕方)の外出を避ける。
花粉を室内に持ち込まない
・ウール素材の衣服の着用を避ける。
・手洗い、うがい、洗顔、洗髪で花粉を落とす。
・換気の工夫(窓を開ける幅を狭くし、レースのカーテンをすることで屋内への花粉の流入を減らすことができます。床の掃除を励行し、カーテンの定期的な交換も効果的です。)
・洗濯物や布団の外干しを控えましょう。
6. 治療
抗アレルギー薬の内服
抗アレルギー薬はいくつか種類があり、1日1回で済むものや、眠気の少ないものもあるので患者さん個々の生活スタイルにあわせて相談させていただきます。
点鼻薬
点眼薬
免疫療法
アレルゲン免疫療法は、アレルギーの原因となるスギ花粉を少量ずつ体に取り込んで、体に慣れさせて、アレルギー反応を起こさないようにする治療法です。現在は舌の下に置く、痛みを伴わない舌下免疫治療が行えます。
国内ではスギ花粉症とダニに対する舌下免疫療法が施行可能です。
ただし、スギ飛散期にはスギの舌下免疫療法は行えないので、行えるのは5月以降になります。